「亜鉛は体にいいといわれてるけど本当に効果あるのかな?」と思っている人も多いと思います。
日本人はよく3人に1人が亜鉛不足だといわれていますが不足するとどのような影響が出るのでしょうか?
亜鉛は少し前からsnsなどを中心に流行ったことがありましたが実際にはどのような効果があるのでしょうか、などいろんな疑問を持っていると思います。
この記事では亜鉛について網羅的に効果や摂取方法などを述べた後に実際に私が一年以上継続して飲んだ結果を紹介します。
この記事でわかること
- 亜鉛の効果がわかる
- 亜鉛の効果的な摂取方法がわかる
- 実体験をもとにした亜鉛の効果の一例がわかる
では実際に亜鉛の効果、効果的な摂取方法、私の体験例を紹介します。
亜鉛の効果
免疫機能の維持と増強
亜鉛は免疫系にとって不可欠で免疫が正常な機能を果たすために必要です。なので亜鉛が不足すると
免疫不全を招き感染症に対する免疫機能が下がることがわかっています。
実際に食事から摂取する亜鉛が少量で亜鉛欠乏になった子供は成長障害や免疫機能の低下になるとも報告されています。
なので亜鉛は食事からもしっかり摂取できるようにしましょう。亜鉛を多く含む食材の例を紹介します
牡蠣 豚レバー 牛肉 鶏レバー ウナギ 納豆 卵 チーズなど
皮膚や粘膜の維持、再生
亜鉛は皮膚や粘膜にも重要でコラーゲンの生成や細胞の増殖にも関与します。この効果が肌をきれいにしたり丈夫にしたりしてくれます。
亜鉛を十分にとっていないと肌や粘膜の修復に遅れることが確認されています。そのため亜鉛欠乏時には傷の治りが遅れ重度の場合は皮膚病が生じます。
味覚や嗅覚の維持
意外かもしれませんが亜鉛は味覚や嗅覚にも関連しています。亜鉛は味覚や嗅覚を正常に感じるために重要です。実際に亜鉛欠乏になると味覚や嗅覚の障害が起こりうることがわかっています。
さらに重度の亜鉛欠乏症では食欲不振や味覚異常が典型的な症状の一つとして現れます
生殖機能への影響
亜鉛は生殖器官の発達や性ホルモン合成にも関与し、男女ともに生殖機能の維持に重要です。特に男性では亜鉛は前立腺や精液中に高濃度で存在し、精子形成に寄与します。深刻な亜鉛欠乏は思春期の性的成熟の遅れや男性の性腺機能低下引き起こすことが古くから報告されています
近年の系統的レビューでは、不妊症の男性は正常な男性に比べて精液中の亜鉛濃度が有意に低いことが示されました。また、亜鉛サプリメント投与により精液量や精子の運動率、正常形態精子の割合が有意に向上したとのメタ分析結果も報告されています。
ですが十分に亜鉛を摂取できている人には明確な改善は特になかったという研究結果もあるので効果は主に亜鉛を十分に摂取できていない人にあると思います。
皮膚、髪、爪の健康維持
亜鉛は皮膚や毛髪、爪の健康にも関与しています。亜鉛が欠乏すると特徴的な皮膚炎(湿疹様の皮疹や皮膚のただれ)が生じるほか、脱毛や爪の変形(爪の萎縮や白斑)が現れることがあります。
実際、重度の亜鉛欠乏の場合は髪が抜け落ち爪の異常を伴うことがわかっていますがこれらの症状は
亜鉛を摂取することによって1~2週間で改善されることが報告されています。
このことから亜鉛は肌、爪、髪の新陳代謝には非常に重要な要素の一つだということがわかります。
成長と発達その他の効果
亜鉛は細胞増殖やタンパク質合成を通じて、小児の身体的成長や発達に深く関与しています。長期的な亜鉛不足は小児の身長や体重増加の停滞を招き、発育不良の一因となります。実際、世界的に見ると亜鉛欠乏は小児の成長障害や下痢症・肺炎などの小児期死亡に寄与しており、公衆衛生上の問題とされています。妊婦における亜鉛不足も胎児の正常発育を妨げ、低出生体重や先天奇形、妊娠合併症(例えば妊娠高血圧症候群)のリスク増加と関連するとの研究があります。
なので成長期の時に亜鉛を十分に摂取することで身長の遺伝的ポテンシャルを十分に発揮することができます。
亜鉛の効果的な摂取方法
亜鉛の推奨摂取量と摂取上限
日本人の食事摂取基準(2025年版)に基づく亜鉛の年齢・性別ごとの1日あたり推奨摂取量(RDA)と耐容上限量(UL)は以下の通りです。一般成人では男性の方が必要量が多く、また中高年でやや増加します。妊娠後期や授乳期には付加的な亜鉛が必要とされています。
区分 | 男性 推奨量 (mg/日) | 女性 推奨量 (mg/日) | 耐容上限量 (mg/日) |
---|---|---|---|
成人 (18~29歳) | 9.0 | 7.5 | 男性: 40 女性: 35 |
成人 (30~64歳) | 9.5 | 8.0 | 男性: 45 女性: 35 |
成人 (65歳以上) | 9.0 | 7.0〜7.5 | 男性: 40〜45 女性: 35 |
妊娠中 | +2.0(中期以降の付加量) | — | 女性: 35 |
授乳中 | +3.0(付加量) | — | 女性: 35 |
※亜鉛の摂取量の上限は妊娠中・授乳中も18歳以上の女性では35 mg/日と設定されています。通常の食事からこの上限を超える亜鉛を摂取することはまずありませんが、サプリメント等の利用時には過剰摂取に注意が必要です。
効果的な摂取方法
亜鉛はアミノ酸やビタミンcと一緒に摂取すると吸収量がよくなります。なのでタンパク質やビタミンcを豊富に含んでいる食品と摂取するのが望ましいです。
また反対に一緒にとると亜鉛の摂取を阻害してしまう成分も存在します。
代表的な例を3つ紹介します。
- フィチン酸・・・これは玄米や豆類に多く含まれ亜鉛と結合してしまい吸収を妨げます。
- ショウ酸・・・ホウレンソウなどに多く含まれ吸収を阻害します。
- カルシウムやリン酸・・・緑黄色野菜に多く含まれ亜鉛の吸収を阻害します。
亜鉛の吸収を阻害するのは多くあるので食後に亜鉛サプリをとってもあまり吸収されないかもしれません。なので私のおすすめの時間帯は食後から3時間以上間をあけて摂取するのがいいと思います。
体験例
ここからは一年以上亜鉛を継続しその後亜鉛の摂取をやめた私の体験例を上記で紹介した効果があるか紹介します。まず私は男なのでそれを考慮してください。
最初に免疫機能についてですが摂取する以前と摂取中と摂取をやめた後ではあまり変化は感じられませんでした。
次に味覚や嗅覚についてですがこれも変化はありませんでした。
次に生殖機能への影響についてです。これについてもあまり変化は見られなかったように感じます。
最後に皮膚や粘膜についてです。これは一番変化を感じました。亜鉛サプリを摂取し始めてから3か月くらいは特に変化はありませんでした。ですがある程度継続して摂取していくとニキビや肌荒れが減ったように感じます。それをさらに裏付ける根拠として亜鉛サプリをやめてからの方がニキビが増えたと思います。
まとめ
日本人は3人に1人が亜鉛欠乏の状態です。なので亜鉛サプリで亜鉛を補給することは非常に重要です。この記事で紹介した亜鉛の効果は以下の通りです。
- 免疫機能の維持と増強
- 皮膚や粘膜の維持と再生
- 生殖機能の維持と改善
- 成長と発達に寄与する
- 皮膚や髪、爪の健康維持
これらの効果を十分に得るには長期的に摂取することが非常に重要です。さらに亜鉛の吸収をよくしてくれる成分と一緒にとることが重要です。