バーベルスクワットをしているときに腰や背中が痛くなった経験はありませんか。
私も実際にスクワットで腰を痛めてしまった経験があります。
自分でも正しいやり方で運動しているつもりでも、腰に負担がかかってしまうことがあります。
この記事では、なぜスクワットで腰が痛くなるのか(フォームのくせや柔軟性の問題など)と、
どうすれば痛みを防げるか(ストレッチや体幹トレーニング、ベルトの使い方など)を解説します。
最後に正しいスクワットのフォームも紹介しますので、この記事を読めば安全にスクワットを続けるポイントがわかります。
痛くなる原因
フォームの間違い
スクワットの姿勢が悪いと、腰や膝に余計な力がかかって痛みの原因になります。
よくあるフォームの間違い
- 背中が反っているまたは丸まっている
- 腹圧が十分にかかっていない
- 自然にしゃがまない
- しゃがみすぎている
どれか一つでも当てはまっていたら腰や膝を痛める可能性があるのでフォームをしっかり再確認しましょう。
柔軟性不足
股関節や太ももの前側などの筋肉が硬いと、スクワット中に腰に余計な負担がかかります。
股関節の柔らかさが低下すると、腰に負担がかかりやすくなり、腰痛を引き起こす可能性があります。
特に長時間座ったりすると股関節まわりが硬くなりがちなので、柔軟性を高めることが大切です。
ストレッチを行い、体を柔らかく保つと腰の負担が減ります。
重量の扱い方
バーベルやダンベルなど重い重りを使いすぎるとフォームがくずれ、腰に負担がかかります。
また間違ったフォームで過剰な重さでトレーニングするとケガをするリスクがとても高くなります。
重量の目安として初心者のスクワットは、少しずつ重量を上げて8から12回できる重量にするとよいでしょう。
疲労の蓄積
何度も続けてトレーニングをすると、体が疲れて筋肉に疲労物質がたまります。
使いすぎで腰の筋肉に疲労が蓄積すると、だんだん腰が痛くなってしまいます。
毎日同じ動きを続けたり、休みをとらないでいると筋肉が回復せずに痛みが出やすくなるので、適度な休息も大切です。
解決方法
ストレッチやウォームアップの大切さ
運動前にストレッチや軽い準備運動をすると、筋肉がほぐれて怪我の予防になります。
特に股関節やお尻の筋肉などをストレッチすることをおすすめします。
スクワットの前には、脚や腰の筋肉をゆっくり伸ばしてウォーミングアップすると安心です
体を伸ばすストレッチで準備運動をしましょう。
腰まわりがやわらかくなると、スクワット中の負担を減らせます。
実際、バーベルスクワットをする前にストレッチを十分にするのとしないとではしゃがんだ時の
感覚やフォームの維持のしやすさなどが明らかにストレッチをした方がやりやすいです。
体幹やお尻の筋肉を鍛える補助トレーニング
お腹周りやお尻の筋肉を鍛えると体が安定し、腰への負担を減らせます。腹筋や背筋など体幹(コア)の筋力が強いと、体全体を支えられます。
また、お尻の大きな筋肉(大臀筋)を鍛えると股関節が安定し、腰を守りやすくなります。体幹強化やお尻の筋トレを定期的に取り入れることで、腰痛予防につながります。
適正重量の選び方
スクワットの重りは、自分の筋力に合った適切なものを選びます。
最初から重い重さを使うとフォームが乱れやすいため、少し軽めからはじめましょう。
慣れてきたら徐々に重さを増やしていき、筋力と相談しながら安全な範囲でトレーニングします。
トレーニングベルトの使用によるサポート効果
トレーニングベルトを腰に巻くと、お腹にぐっと力(腹圧)が入って腰が安定します。
これにより、重い重りを持ったときでも腰への負担を分散できます。
ただし、ベルトに頼りすぎると体幹の力が育ちにくいので、重いトレーニングをする時や不安なときにだけ使うようにしましょう。
初心者やある程度フォームを習得できていない人はつけない方がいいと思います。
腹圧をかける
スクワットをする際に腹圧をかけることは非常に大切な要素です。
腹圧をかけることによって骨盤が安定し腰痛予防になります。
さらに腹圧をしっかりと行うことで安定性が増し高重量を持てるようになります。
私は実際に腰痛になった際には腹圧をあまり意識していなかったのが原因でした。
腹圧をかけることが苦手であればトレーニングベルトを使用することを強くおすすめします。
正しいスクワットのフォーム
前提としてスクワット、特にバーベルスクワットなどのフリーウェイトの種目はフォームの習得が非常に難しいのを念頭に置いてゆっくりフォームを習得していきましょう。
第1段階:セットアップ(構え)
- ラックの高さを調整
- バーベルが**肩の少し下あたり(鎖骨の高さ)**にくるようにラックを設定。
- 高すぎると外すときに背伸びが必要になり、危険。
 
- バーベルの位置
- 肩(僧帽筋の上部)にバーを乗せる。
- ハイバー:僧帽筋の上にバーを置く(初心者におすすめ)
- ローバー:肩甲骨の少し下にバーを置く(より高重量向き)
 
- グリップ
- 手幅は肩幅よりやや広め。
- 手首を折りすぎず、肘を下げて肩甲骨を寄せる。
 
- 足の位置
- 肩幅〜やや広め。
- つま先を**やや外向き(10〜30度)**にする。
 
第2段階:バーベルを担ぐ
- 胸を張って背中を固める。
- 深く息を吸って腹圧をかける(お腹を膨らませるように)。
- 膝を伸ばしてまっすぐ立ち上がり、ラックからバーベルを外す。
- 一歩後ろに下がって立ち位置を整える。
第3段階:スクワット動作(しゃがむ)
- 胸を張ったまま、股関節を後ろに引くように動作開始。
- 同時に膝を曲げ、太ももが床と平行になるまで(またはそれ以下)しゃがむ。
- 膝はつま先の方向に動かす(内や外に流れないように注意!)
- 背中は丸めない。腰は反らしすぎず自然なS字カーブを保つ。
- 視線は前方〜やや下をキープ(鏡を見すぎない)。
🔹ポイント
- 太ももが床と平行になる位置(パラレル)までは最低でも下げる。
- お尻が膝より下にくる「フルスクワット」もOKだが、柔軟性が必要。
第4段階:立ち上がる
- 足裏全体(特にかかとと母趾球)で床を押す。
- 胸を張り、お尻と肩が同時に上がるように立ち上がる。
- 膝を完全に伸ばしきらず、軽く余裕を残して姿勢をキープ。
第5段階:呼吸と腹圧
- しゃがむ前に息を吸って腹圧をかける
- 立ち上がるときに息を吐く(または上半分までこらえて吐く)
- ベルトを使用する場合は腹圧をより強く意識。
動き方の基本(しゃがむ深さ・ひざとつま先の向きなど)
腰を落とすときは、膝をゆっくり曲げながらお尻を後ろに引くイメージで動きます。
背中は丸めずに、胸を張ったままキープしましょう。膝を曲げるときは、膝先がつま先より前に出ても問題ありません。
自分のしゃがみやすいようにしてください。膝を曲げ自分の太ももの裏(ハムストリングス)が
ふくらはぎにつくまでしゃがみましょう。
そうすることで大腿四頭筋が最も活性化されトレーニング効率が上がります。
ですが骨格的にできない人もいるのでそういう人は無理のない範囲でしゃがみましょう。
呼吸とテンポ
私のおすすめはバーベルを担ぐ際に腹圧を入れラックアップをし動作を始める直前で腹圧をかけなおすことです。
動作中は腹圧を強くかけるために私は息を止めています。
そして腹圧をかけなおすタイミングは8レップ以上する際は2から3レップで腹圧をかけなおすことをお勧めします。
それ以下のレップ数の場合はもっと細かく腹圧をかけなおしましょう。
まとめ
- 腰痛の原因と対策を振り返りましょう。 スクワットで腰が痛くなるのは、フォームのくせや柔軟性不足、筋力不足、重すぎる重量、疲労の蓄積などが原因です。これらの原因を正しく理解しないと、腰に痛みが出やすくなります。
- フォームと柔軟性の改善で予防できます。 スクワット前にストレッチや体幹トレーニングを続け、筋肉をほぐして鍛えることで、腰痛を防ぎやすくなります。
- 適正重量とサポートで安全に。 自分に合った重さでトレーニングし、疲れたら休息をとるようにしましょう。トレーニングベルトは腹圧を高めて腰を支える補助になりますが、常用しすぎないようにして、まずは自分の筋力を育てることも大切です。
- 安全にスクワットを続けるポイント。 正しいフォーム(背すじを伸ばし、膝をつま先の向きに合わせる)を守り、ウォームアップや休憩をしっかり行うことで、腰への負担を軽くできます。これらを守って無理なく続ければ、スクワットで腰を痛めにくくなります。
以上のポイントを守りながらスクワットを行えば、腰を痛めるリスクを減らして安全にトレーニングを続けることができます。


 
  
  
  
  

